
ShizuiNetの開発のきっかけは、再生医療の現場における細胞履歴の記録でした。われわれが提供するShizuiNetは、ブロックチェーンに、細胞の製造や輸送などに関する様々な情報を記録するデータベースシステムとして生まれました。細胞を提供してくれるドナーさんから患者さんまでのデータを安全に保管する役目をします。
「ピッ」で記録できる電子大黒帳
どこでも記録を確認
ブロックチェーンに記録されたバーコード情報はそのままでは取り扱いが難しいです。データベースサーバーシステム(MoniPi)は、ブロックチェーンに定期的に問い合わせをおこない、トレーサビリティ情報をダウンロードします(特定のアカウントのみ調査できる軽量エクスプローラーのようなもの)。ユーザーはスマホやPCのブラウザからMoniPiに接続し、記録済みのトレーサビリティ情報に素早くアクセスできます。これがブロックチェーンが苦手とする過去に遡っての素早いデータアクセスを可能にする仕組みです。元台帳はブロックチェーンに保存されているため、新規稼働時や故障復帰時など,MoniPiはいつでもブロックチェーンからトレーサビリティ情報を再構築が可能です。
MoniPiは小型化することもでき、複数用意することができます。これによって中央サーバーにすべてのデータを蓄積するよりもメンテナンスコストが少なくて済み、ブロックチェーンの強固なセキュリティの恩恵を受けることができるようになっています。

研究室管理に活用
細胞調製や保管に利用するクリーンルーム(Cell Processing Center: CPCと略します)の管理にも、ShizuiNetは利用されています。鍵の管理をはじめ、CPCの入口と内部に設置された複数台のCellPiで、管理区域への入室、細胞保管用タンクへの液体窒素の補充、研究プロトコール、実験ノートなどすべてを管理しています。

リモートワークや裁量労働制管理への応用
公共のブロックチェーンと、省電力なデバイスのみで構成されるShizuiNetは、様々な用途に応用できます。例えば私自身がコロナ禍の時に、ShizuiNetを使ってリモートワーク管理をやりました。勤怠管理だけでなく、日々の体温や運動の記録、服薬記録などもすべてバーコード化して、CellPiを簡略化したデバイスで3年以上記録を残しています。QRコードを書き換えて自分の思い通りの記録を残せることから、DIYするトレーサビリティと呼んでいます。学生さんの出席管理もQRコードを印刷した名刺サイズのカードで実現。ICカードを使ったシステムに比べてもコストがほとんどかかりません。

共同研究を通じた普及活動
共同研究を通じて米や自然薯などの農産物トレーサビリティにも応用されています。細胞カプセル化の研究にも使われて、新しい発見をブロックチェーンにその日のうちにハッシュ値として記録しています(ShizuiVault)。公共ブロックチェーンを利用しているので、トラブルにも強く、元データからいつでも最新情報での再構築が可能です。ブロックチェーンのアクセスポイントは世界中にあるので、複数のVPNやクラウドサービスが停止しても、デバイスからのデータ書き込みを継続させることができます。トレーサビリティ情報だけでなく、写真などを別サーバーにアップロードして、顧客に訴えるリッチコンテンツも提供しているようです。このように非常に高い可用性を保ち、堅牢で改変されることがない仕組みを軸に、さまざまな発展性を持つのはブロックチェーンならではと言えるでしょう。
岐阜大学の秘密保持契約や共同研究契約の仕組みを使って企業や機関とソースコードやノウハウを共有しています。株式会社しずい細胞研究所の役目は、専用デバイスの設計のお手伝いをすることです。幅広いトレーサビリティのニーズに合わせた柔軟なカスタマイズ(DIY)が可能ですので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
しずいノードはSymbolブロックチェーンのノードです。株式会社しずい細胞研究所は100 万XYMを常時保有してマイニング(ハーベスト)を行うことにより、ShizuiNetの稼働に必要なトランザクション手数料を生み出しています。しずいノードへの委任ハーベストを通じて、10名以上の方に匿名でサポートしてもらっています。


